大山祇神社 宝物館
下賜されている神社で、全国の一万社余りもある山祇神社、三島神社の総本社でもある。
山の神、海の神、戦いの神として歴代の朝廷や武将から尊崇を集め、多くの武将が
武具を奉納したことから、国宝、重要文化財の指定を受けた日本の甲冑の約4割が
この神社の宝物館に展示されている。
大三島の宝物館は、紫陽殿・国宝館・大三島海事博物館(葉山丸記念館)の3館がある。
紫陽殿・国宝館には鎧、兜、刀剣類等が展示され、日本最古の大鎧で藤原純友の乱を
鎮めた越智押領使好方の奉納になるもの。
源平の戦に源義経を助けた三島水軍の大将河野通信・元冠の役に活躍した
河野通有・河野通時等越智・河野一族のものや 源義経、源頼朝の鎧湊川の戦いに
楠正成の首をはねた足利尊氏の武将大森彦七所用の国宝の大太刀等々がある。
瀬戸内のジャンヌ・ダルク 鶴姫が着用したとされる胴丸も展示保存されているが、
現存している日本で唯一の女性用の胴丸である。なお胸部は女性用に大きく膨らんでいる。
伊予国大山祇神社(愛媛県大三島)の大宮司・大祝安用の娘。
大内義隆が侵攻してきた際に、戦死した兄、安房に代わり、当時16歳であった
大祝鶴姫が陣代として出陣。天文3年、1534年の事である。
鶴姫はこのとき大内氏の武将・小原隆言を討ち取り、大内軍を撃退したといわれている。
しかし、、鶴姫の右腕で恋人とも言われる越智安成も討死。
鶴姫は安堵と悲しみのうちに18歳の若さで海に身を投げたと言われている。
これが鶴姫伝説である。
鶴姫の辞世の句
「わが恋は 三島の浦の うつせ貝 むなしくなりて 名をぞわづらふ」。
宝物館の代表的な展示品は次の通り。
国宝
名称 : 解説
沢潟威鎧・兜・大袖付 : 越智押領使好方奉納
紺絲威鎧兜大袖付 : 河野通信奉納
赤絲威鎧大袖付 : 源義経奉納
紫綾威鎧大袖付 : 源頼朝奉納
禽獣葡萄鏡 : 斎明天皇奉納
牡丹唐草文兵庫鎖太刀拵 : 護良親王奉納
大太刀拵付 豊後友行 : 大森彦七奉納
大太刀 銘千手院長吉 : 後村上天皇御奉納
重要文化財
名称 :解説
神号扁額 : 参議藤原佐理奉納
熏紫韋威胴丸大袖付 : 木曾義仲奉納
螺鈿飾太刀 : 平重盛奉納
薙刀 : 武蔵坊弁慶奉納
赤漆塗重籐弓: 鎮西八郎為朝奉納
革箙 : 和田小太郎義盛奉納
三島神紋流旗 : 河野通信奉納
銅製水瓶 : 平重盛奉納
藍韋威鎧 : 河野通時奉納
萠黄綾威腰取鎧大袖付 : 河野通有奉納
浅葱糸威褄取鎧大袖付 : 祝彦三郎安親奉納
宝筐印塔 : 一遍上人奉納
紺糸裾素懸威胴丸 : 太祝安用の女鶴姫着用
大三島海事博物館は昭和天皇の海洋生物御研究の為の御採取 船葉山丸を記念して
永久保存する為に建造されたもので、葉山丸をはじめ昭和天皇の多数の御著書、
また瀬戸内海を中心とした動・植物の標本が、水軍関係、海事関係資料と共に
展示されている。
全国からの鉱山から奉納された代表的な鉱礦石も多数あり。
海事博物館の入り口には、今治造船グループから奉納された巨大なプロペラもある。
小学生の頃、林間学校でこの宝物館を見に行ったことがある。
しかし、小学生が古臭い鎧や太刀など見ても価値など理解出来るはずもない。
はっきり言って、先生達の自己満足だけの意味しかないと思う。
だが、大人になってここを訪れると、歴史に深い関心があるわけでもない私でも
大山祇神社 宝物館の凄さは理解出来るし、入場料1000円支払うだけの価値があると思う。
まだ行った事がない人は、一度は行ってみるべし!!